
研究室では3次元動作解析装置による運動器疾患・外傷の動作解析、未固定屍体標本による運動器外傷・手術の生体力学的解析などを行っています。大学院生・チーフレジデントによる学位研究を中心に、10-15のプロジェクトが進行中です。

名倉 武雄 Takeo Nagura
特任教授 | |
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卒業年度 | 1992年 |
留学 | 1999年 - 2001年 スタンフォード大学工学部(アメリカ) |
歩行解析による運動器疾患の臨床評価
変形性膝関節症や脊柱側彎症は、歩行などの動作においてさまざまな異常を呈することが知られています。
3次元歩行解析装置により、これらの運動を定量的に計測することで、病態の解明や治療法の評価に応用しています。

脊柱側彎症の歩行時体幹・骨盤運動
Nishida M, et al. Gait Posture, 2017

Kinematic TKAにおける
膝内反モーメントの評価
Niki Y, et al. Knee Surg Sports Traum Arth, 2017
スポーツ動作解析による損傷予防プログラム
さまざまなスポーツ動作において認められる損傷リスク動作について3次元動作解析装置を用いた研究を行っています。
これらの解析は、膝前十字靭帯損傷の予防として有用であることが知られています。

カッティング動作における
つま先向の影響
Nishizawa K et al. J Exp Orthop, 2022

Drop Vertical Jumpの動作解析
Morishige Y, et al J Orthop Surg Res, 2019
In Vitro モデルによる生体工学的研究
Cadaverによる計測を行うことで、生体では評価できないさまざまな物性・パラメータ・手術法の評価を行っています。ARやVRといった新しい手術支援技術の評価にも応用しています。

人工肘関節(TEA)におけるAR手術の応用
Tanji A, et al J Should Elbow Surg, 2021

Laser RFAによる脊椎インプラント固定強度評価
Nakashima D, et al J Orthop Res, 2021
運動器イメージング研究
4DCTや立位CTといった画像モダリティにより、運動器の様々な病態を明らかにしています。運動器の病態は、動態撮影や荷重下においてCTを撮影することで、3次元的な評価が可能となります。

4DCTによる手指運動解析
Ishi K, et al Clin Biomech, 2020

立位CTによる荷重下の足関節動態解析
Kaneda K, et al J Orthop Surg Res, 2019
基礎研究の社会実装・スタートアップ
基礎研究で得られた新たな知見・技術を論文発表にとどめることなく、起業や製品化することで社会に役立てるように活動しています。
整形外科学教室では、教室員の起業・社会実装を積極的に応援しています。

慶大整形発スタートアップ:Grace imaging
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慶大整形発スタートアップ:iMU
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