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2019年

2019年10月30日

白澤 英之 (87回相当)第46回日本肩関節学会学術集会にて高岸直人賞受賞

2019年10月25日から26日にかけて長野県で開催された第46回日本肩関節学会学術集会において、白澤英之(87回相当)が「レチノイン酸受容体アゴニストによる腱板断裂後脂肪浸潤の抑制」で第32回高岸直人賞を受賞し、表彰された。高岸直人賞は日本肩関節学会から運動器の学術研究の発展と奨励を目的として優秀な業績に対して贈呈されるもので、厳正なる審査の上で基礎的論文と臨床的論文の各1編ずつに授与される。慶應義塾大学整形外科学教室としては、2003年の池上博泰(63回)、2017年の松村昇(81回)に続き3人目の受賞であり、基礎的論文では初の受賞となった。

腱板断裂後の筋脂肪浸潤は断裂腱板の修復を困難とする大きな要因であるが、不可逆性変化とされており、その予防および抑制が臨床的に重要な課題となっている。本研究は筋脂肪浸潤の起源細胞と言われているPDGFRα陽性間葉系前駆細胞の脂肪分化に対するレチノイン酸受容体アゴニストの抑制効果を示し、さらにマウスモデルにおいても筋脂肪浸潤抑制効果を示し、その成果が高く評価された。本研究の成果と発展が、今後さらなる運動器学の進歩につながると期待される。

(松村昇 整形外科 81回)

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