2018年
2018年12月27日
中島 大輔(整87回)第33回日本整形外科学会基礎学術集会 最優秀ポスター賞受賞
2018年10月11 日~10月12日の2日間、奈良県奈良市で開催された第33回日本整形外科学会基礎学術集会において、中島 大輔(整87回)が“レーザー共振周波数解析による新しい非侵襲的椎弓根スクリュー設置強度評価法の開発:新鮮屍体研究”の研究にて最優秀ポスター賞に選出された。
中島は2015年4月から大学院医学研究科博士課程へ入学後、整形外科学教室において整形外科インプラント関連の新技術開発研究に従事している。今回の受賞研究では、これまで整形外科インプラントの設置強度評価法として、機械的にインプラントを引き抜く’引き抜き力’と、スクリューに関して刺入する際の‘埋入トルク’の2種類しか存在しなかった所に、あらたな手法としてレーザーを用いた共振周波数解析法を世界で初めて開発しその有効性を模擬骨および屍体骨を用い証明した。
超高齢化社会の到来により整形外科インプラント手術、特に骨粗鬆症骨に対する手術は全世界的に急増している。その結果術後のインプラント破綻が大きな問題となりつつあるが、そもそものインプラント設置強度は外科医の手感覚のみで判断されており、定量的評価法は未だ存在しない。今後のインプラント手術の成績向上および、インプラントデザインの進化の為に確固たる設置強度評価法を開発することは必須である。本研究では、レーザー共振周波数解析法が妥当性のある手法である事だけでなく侵襲性、反復性、再現性の点で優れておりかつ、ハンドリングしやすいペン型デバイスの開発にまで至った点が評価された。今後本研究が日本発の医療機器としてより発展を遂げる事が期待される。
(整 名倉武雄 71回)
左から順に、中島大輔(87回)、松本守雄 教授(65回)、浅野尚文(整83回相当)