ニュース&トピックス

ENGLISH

新着情報

2015年

2015年09月17日

水野早希子(85回)第33回日本骨代謝学会学術集会にて優秀演題賞受賞

2015年7月23日から3日間,京王プラザホテルで開催された第33回日本骨代謝学会学術集会で,水野早希子君(85回生)が優秀演題賞(臨床系)を受賞した.
 本学会は国内の骨代謝学領域では最大の学会であり,内科,整形外科,歯科,婦人科など多岐にわたる分野の基礎研究者から臨床医までが一同に会し,骨の発生,骨の恒常性維持から,骨粗鬆症治療まで幅広い研究分野を対象に討議がなされている.また,昨今は骨代謝学にとどまらず,筋腱・神経・造血など,研究対象の枠は多岐に広がっており,運動器学全般を担う学会として変貌しつつある.
 水野君は平成24年に大学院博士課程に入学し,戸山芳昭教授(整54回・現慶應義塾常任理事),堀内圭輔特任准教授(整73回)らの指導のもと,筋衛星細胞の未分化能維持に関する研究に従事してきた.本研究ではADAM10と呼ばれる膜型タンパク質に注目し,この分子が筋衛星細胞の未分化能維持に必須であり,ADAM10を筋衛星細胞から欠失した遺伝子改変動物では筋衛星細胞が消失し,筋損傷回復に著しい障害を呈することが示された.筋衛星細胞は筋組織に存在する筋特異的な幹細胞であり,その機能と細胞数は加齢とともに低下することが知られている.このことからも,衛星細胞の機能維持のメカニズムを理解することは,抗加齢学・健康寿命延長の観点からも重要であるが,その恒常性維持に必須である分子を新規に同定したことが高く評価されて,今回の受賞となった.骨代謝学が近年大きく進歩し,様々な骨粗鬆症薬が臨床で使えるようになったが,筋肉の研究は大幅に遅れており,加齢性筋萎縮症に対する有効な治療薬は未だ存在しない.超高齢化社会を迎えたわが国の実情を鑑みても,本学における研究の発展が望まれる分野である.
 水野君は現在も中村雅也教授(整66回)の指導のもと運動器学に関わる研究を継続しており,将来は整形外科の基礎研究を担う主導的な研究者・医師として成長することが強く期待される.

(堀内圭輔 整73回)


  • 一覧に戻る

PAGETOP