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2015年

2015年07月13日

石井賢(72回)が三四会北島賞を受賞

三四会賞は医学部の中で最も名誉ある賞とされており本年度は北島賞に石井賢講師(72回)が「脊椎脊髄疾患における新規・低侵襲治療の確立」にて受賞されました。6月12日(金)北里講堂で式典がとり行われ、記念講演がありました。

医学部新聞受賞記事より
 「脊椎脊髄疾患における新規・低侵襲治療の確立」石井賢(整72回)
 この度は医学部最高峰の学術賞である三四会北島賞の栄誉を賜り、岡野栄之医学部長、選考委員の先生方、北里家の皆様、三四会の諸先生方、整形外科同窓の先生方に心より感謝申し上げます。幼稚舎入学から今日までの40年間を義塾で学び、今なお医学部で仕事をさせて頂いている私にとって、義塾からの受賞は感慨深いものがあります。
私は学生時代より脊椎疾患に興味があり、本塾医学部を卒業後に整形外科学教室に入局致しました。その後、脊椎脊髄グループに所属し、これまで数多くの脊椎脊髄疾患の治療に携わってきました。2000年には当時の戸山芳昭教授ならびに中村雅也助手のご指導のもと米国ジョージタウン大学とハーバード大学へ留学し、脊椎脊髄疾患の再生治療や画像解析について研究を行って参りました。帰国後は留学中に培った知識や技術を基に、脊椎脊髄外科領域において患者様の負担を軽減するあらゆる診断や治療の確立に力を注いで参りました。小児の斜頚を呈す疾患である(陳旧性)環軸関節回旋位固定では、整復困難や再発を来すため、数年前まで一般に手術治療が世界的に実施されていました。私は頚椎関節に生じる特異な変形が、整復困難や再発の主たる原因であることを突き止め、外科的治療を必要としない画期的な新たな保存治療法(リモデリング療法)を世界で初めて開発しました。今日では本療法が普及し、欧米の整形外科の教科書にも掲載され標準的治療となりつつあります。一方、低侵襲脊椎固定術においては、背骨をネジで固定する際に用いる革新的な新規医療用ガイドワイヤー(S-wire)を開発し、高い評価を得て、現在国内では全国の病院施設で年間約4500本使用されています。また、ネジを安全に設置可能な新たなスクリュー刺入法を発明し、標準的設置法として世界的に広く用いられています。さらに、手術による感染を予防・治療するために、銀イオンを用いた新規抗菌インプラント加工法(明治大学理工学部相澤守教授研究室との共同研究)、超音波照射によるバイオフィルム除去法、感染症治療におけるドラッグデリバリーの開発、感染症バイオマーカーの同定に成功しました。以上の多くの発明は義塾に譲渡され、12の特許出願のうち3分の1が特許取得に至っており、特に銀イオンを用いた新規抗菌加工法と超音波照射法は前臨床試験の段階にきています。これらの一連の研究ならびに発明成果は、国際頚椎学会、米国整形外科学会、日本整形外科学会などで評価され、多くの賞を受賞することができました。なかでも、2011年にS-wireで頂いた第1回慶應義塾知的資産賞は、私の発明・開発意欲の源となっています。
本年より脊椎脊髄班チーフを拝命しまして、長い歴史を持つ義塾脊椎脊髄グループの責任者として大学スタッフならびに約50の関連病院の先生方と数多くの臨床ならびに研究に従事しております。今回の受賞を励みに、更なる脊椎脊髄疾患の診断・治療の進歩に力を注ぎ、義塾ならびに日本と世界医療の発展へ貢献したいと思っております。末筆ながら、研究のご支援を頂いた戸山芳昭教授、ご推薦頂いた松本守雄・中村雅也両教授、放射線科百島祐貴講師と技師の方々、脊椎脊髄グループ、整形外科学教室、病棟、外来、関連病院、義塾研究連携推進本部、田中医科器機製作所の皆様のご支援に深甚なる謝意を表します。

受賞者記念撮影(下段右端 石井講師)

受賞者記念撮影(下段右端 石井講師)

講演中の石井講師


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