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2014年

2014年01月20日

藤田順之(79回)が2nd International Philadelphia Spine Research SymposiumにてFirst Place Podium Award受賞

平成25年11月6日~8日に米国Philadelphiaで開催された2nd International Philadelphia Spine Research Symposiumにおいて藤田順之(79回)がCell and Molecular Biology部門でFirst Place Podium Awardを受賞した。本シンポジウムは椎間板の細胞生物学やバイオメカニクス、ティッシュエンジニアリング、画像解析の更なる発展を目的に、2011年に国際的な研究会としてPhiladelphiaにて発足した。今回で2回目の開催となるが、前回と同様に世界各国より各分野の椎間板研究者が集まり、熱い議論が3日間繰り広げられた。
加齢性脊椎疾患の原因の一つに椎間板変性が挙げられ、膜型プロテオグリカンSyndecan-4は椎間板変性を促進し、炎症によりその発現が誘導されることが知られている。今回「HIF-1-PHD2 axis controls syndecan-4 expression in hypoxic nucleus pulposus cells: Syndecan-4 regulates Sox9 level」というタイトルの発表において、生理的環境おいても椎間板では同分子の高い発現が保たれ、その発現制御には低酸素誘導因子HIF-1が関与しており、更に同分子が軟骨形成に必須の転写因子Sox9の発現も制御して、椎間板の組織恒常性維持機構の一端を担っていることを示した。
超高齢化社会に向かう日本において、運動器加齢性疾患に対する治療の開発は大変重要であり、骨粗鬆症に対する治療薬は近年、目覚ましく進歩している一方で、関節軟骨や椎間板の変性に対する有効な治療薬の開発は未だ発展途上である。特に椎間板変性は有訴者率の高い腰痛の原因と考えられており、今後、椎間板変性に至る分子生物学的なメカニズムの解明、更には変性に対する治療標的分子の同定を行うことは大変有意義である。今回の発見はSyndecan-4が椎間板変性の促進に寄与する一方で、組織恒常性維持の役割も担っており、一つの分子が相反する二つの側面を持ち合わせていることを示唆し椎間板変性のメカニズム解明の一助となることが予想され、今後の研究の発展性が大いに期待される。


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