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2014年

2014年01月20日

岩井宏樹(84回)が第28回日本整形外科学会基礎学術集会優秀口演賞を受賞

2013年10月17〜18日に千葉・幕張メッセ国際会議場で行われた第28回 日本整形外科学会基礎学術集会において岩井宏樹(84回)が 「サル脊髄損傷モデルに対する同種胚性幹(ES)細胞由来神経幹細胞移植療法」で優秀口演賞を受賞した。今年の日整会基礎学術集会総数713題の演題から、厳正な審査により選考され、見事今回の受賞となった。
 脊髄損傷に対する神経幹細胞移植の有効性はこれまでに数多く報告されているが、そのほとんどが齧歯類モデルである。齧歯類と霊長類では神経解剖学的、また免疫学的にも大きく異なるため、神経幹細胞移植の臨床応用に向けて霊長類の同種移植での有効性と安全性の検討が重要な意義を持つ。これまで岩井は生理学教室岡野教授との共同研究である“サル脊髄損傷に対する同種胎仔及びES細胞由来神経幹細胞移植の有効性と安全性の検討”に従事してきた。マーモセットES細胞由来神経幹細胞をマーモセット脊髄損傷モデルに移植し、運動機能の良好な改善を確認した。組織学的検討でも移植細胞は良好に生着し、neuron、astrocyte、oligodendrocyteに分化し、残存髄鞘面積、神経線維、新生血管内皮の増生を確認した。現時点では、胎仔及びES細胞由来神経幹細胞は倫理的観点から本邦では臨床応用が困難である。しかし、これら二つの細胞由来神経幹細胞を用いた研究は、現在われわれが臨床応用を目指しているiPS細胞由来神経幹細胞のpositive controlとして極めて有用である。ヒトiPS細胞を用いた脊髄損傷治療の臨床応用にむけて、霊長類であるサル脊髄損傷に対する同種ES細胞由来神経幹細胞移植の有効性と安全性を検証した研究成果が評価され今回の受賞となった。本研究により、ヒトiPS細胞由来神経幹細胞を用いた基礎研究がさらに加速し、脊髄再生医療の実現に向けて、大きな一歩を踏み出したものと考えられる。


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